【ゴルフ場向け】すぐ使える!カタカナ接客英会話フレーズ集 ~コース案内・プレー中編~

「挨拶編」「予約確認・チェックイン編」と続けてきた本シリーズ、今回はいよいよ「コース案内・プレー中編」です。

キャディーさんから最もよく聞かれる悩みが「プレー中に英語で何を話せばいいかわからない」というものです。コースの説明、距離の案内、クラブ選択のアドバイスなど、キャディー業務は高度なコミュニケーションを必要とします。

しかし、涼仙ゴルフ倶楽部様(三重県いなべ市)では、カタカナ英会話研修を受講したことで、外国人のお客様とのコミュニケーションが劇的に改善しました。

今回は、プレー中に使える実践的なフレーズを、場面別に詳しくご紹介します。

なぜキャディーの英語対応が重要なのか

ゴルフは4〜5時間かけてラウンドするスポーツです。この長い時間を外国人のお客様と一緒に過ごすキャディーさんは、ゴルフ場の顔と言っても過言ではありません。

適切なアドバイスができるかどうかで、お客様のスコアやプレーの楽しさが変わります。英語でコミュニケーションが取れることは、サービスの質に直結します。

良いキャディーさんとの出会いは、お客様にとって忘れられない体験になります。英語で適切なサポートができるキャディーさんは、外国人のお客様から指名されるようになります。

海外ではキャディーへのチップは当たり前の文化です。良いコミュニケーションと適切なアドバイスができれば、チップをいただける機会も自然と増えます。

【ステップ別】すぐ使えるカタカナフレーズ集

ステップ1:スタート前の自己紹介とヒアリング

【自己紹介】

「グッド モーニング!アイム ユア キャディー トゥデイ。マイ ネーム イズ ○○」 (Good morning! I’m your caddie today. My name is ○○)

まずは笑顔で自己紹介。名前をはっきり伝えましょう。

「アイム ヒア トゥー ヘルプ ユー」 (I’m here to help you)

サポートする姿勢を明確に伝えます。

【お客様の情報ヒアリング】

「ハウ オフン ドゥ ユー プレイ ゴルフ?」 (How often do you play golf?)

プレー頻度を聞くことで、お客様のレベルを把握できます。

「ワッツ ユア アベレージ スコア?」 (What’s your average score?)

平均スコアを聞いて、アドバイスのレベルを調整します。

「イズ ディス ユア ファースト タイム ヒア?」 (Is this your first time here?)

初めてのコースかどうかを確認。

「ドゥ ユー ハブ エニー スペシャル リクエスト?」 (Do you have any special requests?)

特別な要望があるか確認します。

【プレースタイルの確認】

「ウッド ユー ライク ミー トゥー ギブ ユー アドバイス?」 (Would you like me to give you advice?)

アドバイスを求めているか確認。押し付けにならないように。

「ドゥ ユー プリファー トゥー プレイ クイックリー?」 (Do you prefer to play quickly?)

プレーペースの希望を確認。

ステップ2:各ホールでのコース説明

【基本のコース説明】

「ディス イズ ホール ナンバー ワン」 (This is hole number one)

ホール番号を明確に伝えます。

「イッツ ア パー フォー」 (It’s a par 4)

パーを伝える基本フレーズ。

「ザ ディスタンス イズ スリー エイティ ヤーズ」 (The distance is 380 yards)

距離を伝えます。数字はゆっくり、はっきりと。

【ホールの特徴説明】

「イッツ ア ストレート ホール」 (It’s a straight hole)

まっすぐなホール。

「イッツ ア ドッグレッグ ライト」 (It’s a dogleg right)

右にカーブしているホール。左なら「left」。

「ビー ケアフル、ゼア イズ ア バンカー オン ザ ライト サイド」 (Be careful, there is a bunker on the right side)

バンカーの位置を警告。

「ゼア イズ ウォーター ハザード オン ザ レフト」 (There is a water hazard on the left)

池やクリークなどの水のハザードを説明。

「ザ フェアウェイ イズ ワイド」 (The fairway is wide)

フェアウェイが広いことを伝えて安心させる。

「ザ グリーン イズ エレベイティッド」 (The green is elevated)

グリーンが高い位置にあることを説明。

ステップ3:距離とクラブ選択のアドバイス

【距離の案内】

「イッツ ワン ハンドレッド フィフティ ヤーズ トゥー ザ グリーン」 (It’s 150 yards to the green)

グリーンまでの距離を伝えます。

「ワン ハンドレッド トゥー ザ フロント」 (100 to the front)

グリーン手前までの距離の短縮表現。

「ワン セブンティ トゥー ザ ピン」 (170 to the pin)

ピンまでの距離。

【風の影響】

「ゼア イズ ア ストロング ウィンド アゲインスト ユー」 (There is a strong wind against you)

向かい風があることを伝えます。

「ザ ウィンド イズ フロム ザ ライト」 (The wind is from the right)

横風の方向を説明。

【クラブ選択のアドバイス】

「アイ リコメンド ア セブン アイアン」 (I recommend a 7 iron)

推奨クラブを提案。押し付けではなく提案として。

「メイビー ワン モア クラブ」 (Maybe one more club)

1番手上げることを提案。

「レス クラブ ビコーズ オブ ザ ウィンド」 (Less club because of the wind)

風の影響で1番手下げる提案。

ステップ4:プレー中の励ましと称賛

ゴルフはメンタルスポーツ。キャディーさんの励ましの言葉が、お客様のプレーに大きく影響します。

【良いショットへの称賛】

「ナイス ショット!」 (Nice shot!)

基本中の基本。タイミングよく、明るく。

「エクセレント!」 (Excellent!)

素晴らしいショットに対して。

「パーフェクト!」 (Perfect!)

完璧なショットに。

「グレート ドライブ!」 (Great drive!)

ティーショットが良かった時。

「ビューティフル アプローチ!」 (Beautiful approach!)

アプローチショットが素晴らしかった時。

「ナイス パット!」 (Nice putt!)

パットが決まった時。

【ミスショットへの励まし】

「ノー プロブレム」 (No problem)

ミスを気にしなくて大丈夫だと伝える。

「イッツ オーケー」 (It’s OK)

大丈夫だと励ます基本フレーズ。

「ネクスト タイム」 (Next time)

次は大丈夫、という励まし。

「ディス ホール イズ ディフィカルト」 (This hole is difficult)

難しいホールだから仕方ない、と慰める。

「ユー スティル ハブ ア チャンス」 (You still have a chance)

まだ挽回のチャンスがあることを伝える。

「ドント ウォーリー」 (Don’t worry)

心配しないで、という励まし。

ステップ5:ハザードやグリーンの情報提供

【バンカーショットのアドバイス】

「オープン ザ フェイス」 (Open the face)

フェースを開くようアドバイス。

「ヒット ザ サンド ビハインド ザ ボール」 (Hit the sand behind the ball)

ボールの後ろの砂を打つよう説明。

【グリーンの読み】

「ザ グリーン ブレイクス トゥー ザ ライト」 (The green breaks to the right)

グリーンが右に切れることを説明。

「イッツ ファスター ザン イット ルックス」 (It’s faster than it looks)

見た目より速いグリーンであることを警告。

「イッツ アップヒル」 (It’s uphill)

上り傾斜。下りなら「downhill」。

「エイム レフト オブ ザ ホール」 (Aim left of the hole)

カップの左を狙うようアドバイス。

【ライの状況説明】

「ザ ボール イズ イン ザ ラフ」 (The ball is in the rough)

ボールがラフにあることを説明。

「ユー ハブ ア グッド ライ」 (You have a good lie)

ライが良いことを伝える。

「ビー ケアフル、イッツ オン ア スロープ」 (Be careful, it’s on a slope)

傾斜地にあることを警告。

ステップ6:スコア確認とラウンド終了

【スコア確認】

「ワット ワズ ユア スコア?」 (What was your score?)

各ホール終了時にスコアを確認。

「ソー ユー ハド ア ファイブ?」 (So you had a 5?)

スコアの再確認。

「グレート!ユー メイド パー」 (Great! You made par)

パーが取れたことを祝福。

「ユー ゴット ア バーディー!」 (You got a birdie!)

バーディーへの称賛。

【ハーフタイム】

「ハウ ワズ ザ ファースト ナイン?」 (How was the first nine?)

前半9ホールの感想を聞く。

「レッツ テイク ア ブレイク」 (Let’s take a break)

休憩を提案。

「ウッド ユー ライク サムシング トゥー ドリンク?」 (Would you like something to drink?)

飲み物を勧める。

【ラウンド終了】

「コングラチュレーションズ!ユー フィニッシュド」 (Congratulations! You finished)

ラウンド完了を祝福。

「ユア トータル スコア イズ エイティファイブ」 (Your total score is 85)

トータルスコアを伝える。

「ユー プレイド ベリー ウェル トゥデイ」 (You played very well today)

今日のプレーを称賛。

「サンク ユー フォー プレイイング ウィズ ミー」 (Thank you for playing with me)

一緒にラウンドできたことへの感謝。

「アイ ホープ トゥー シー ユー アゲイン」 (I hope to see you again)

また会えることを願う言葉。

【ここに長谷川さんのゴルフ場研修で特に効果的だったコース案内やプレー中のフレーズがあれば挿入】

キャディーが避けるべき英語表現

避けるべき表現1:否定的な言葉

NG: 「ザッツ バッド」(That’s bad) OK: 「ネクスト タイム」(Next time)

ミスを否定するのではなく、次への励ましを。

避けるべき表現2:命令口調

NG: 「ユー マスト ユーズ ディス クラブ」(You must use this club) OK: 「アイ リコメンド ディス クラブ」(I recommend this club)

命令ではなく提案として伝える。

避けるべき表現3:複雑すぎる説明

NG: 長くて複雑な英文での説明 OK: シンプルで短い表現

伝えたいことは簡潔に。

避けるべき表現4:お客様のミスを指摘

NG: 「ユー ディドント ヒット イット プロパリー」(You didn’t hit it properly) OK: 「ドント ウォーリー、ネクスト ワン ウィル ビー ベター」(Don’t worry, next one will be better)

ミスの指摘ではなく、前向きな励ましを。

プレー中の会話を豊かにするフレーズ

キャディー業務だけでなく、お客様との会話を楽しむことも大切です。

天気の話題

「ビューティフル デイ フォー ゴルフ」 (Beautiful day for golf)

「ラッキー ウィー ハブ グッド ウェザー」 (Lucky we have good weather)

景色の話題

「ザ ビュー フロム ヒア イズ アメイジング」 (The view from here is amazing)

「ユー キャン シー マウント ○○ フロム ヒア」 (You can see Mount ○○ from here)

日本文化の話題

「ハブ ユー トライド ジャパニーズ フード?」 (Have you tried Japanese food?)

「ディス エリア イズ フェイマス フォー ○○」 (This area is famous for ○○)

ゴルフの話題

「ドゥ ユー ウォッチ ザ PGA ツアー?」 (Do you watch the PGA tour?)

「フー イズ ユア フェイバリット ゴルファー?」 (Who is your favorite golfer?)

キャディー業務を効率化するコツ

コツ1:よく使うフレーズを暗記

距離の案内、クラブの提案、励ましの言葉など、頻繁に使うフレーズは完全に暗記しておきましょう。

コツ2:ジェスチャーを活用

言葉だけでなく、手や体を使ったジェスチャーを加えることで、より確実に伝わります。

コツ3:お客様のペースに合わせる

おしゃべり好きなお客様には積極的に話しかけ、静かにプレーしたいお客様には必要最小限の声かけに留める柔軟性が大切です。

コツ4:笑顔を絶やさない

英語に不安があっても、笑顔があればお客様は安心してくださいます。

コツ5:メモを持ち歩く

よく使うフレーズをカタカナで書いた小さなメモをポケットに入れておくと安心です。

キャディーの英語対応がゴルフ場の価値を高める

キャディーさんの英語対応は、ゴルフ場全体の価値を大きく高めます。

4〜5時間を一緒に過ごすキャディーさんとお客様の関係は、単なるサービス提供者とお客様の関係を超えます。言葉が通じることで、より深い信頼関係が生まれます。

外国人のお客様が求めているのは、完璧な英語ではなく、親身になってサポートしてくれるキャディーさんです。

カタカナ英語で基本的なコミュニケーションが取れれば、あとは笑顔とホスピタリティでお客様の心をつかむことができます。

明日のラウンドから、ぜひこれらのフレーズを使ってみてください。お客様の笑顔と、「ありがとう」の言葉が、あなたの自信をさらに高めてくれるはずです。

そして、その自信が積み重なることで、あなたは外国人のお客様から指名される、人気キャディーになっていくでしょう。

執筆者紹介

長谷川 雄一朗

カタカナ英会話ジェッタ代表 / 株式会社JETTA代表取締役

愛知県名古屋市出身。明治大学法学部を卒業後、大手海運会社に勤務。半導体商社のベンチャー企業に転身すると同時に起業し、英会話スクール株式会社JETTAの代表取締役となる。貿易実務や海外展示会出展などの経験を活かしたBtoBの海外営業を得意とする。株式会社JETTAでは自身の経験を活かし、日本人の英語への苦手意識を改善し、自信を持って国内外で活躍できる人材の育成に務める。

<施設様向け>無料体験レッスンを随時開催しています 人事担当者様と、実際に研修を受講される方向けの計2種類のレッスンをご用意していますのでお気軽にお問い合わせください。 体験レッスンのお申込はこちら
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